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28話 桃色の愛(いと)しき部屋

Author: みみっく
last update Last Updated: 2025-11-13 06:47:55

 今回の件で、ユウマとの関係を失うことの恐怖を知ったアヤにとって、ユウマの提案を受け入れることの方が、はるかに大きなメリットとなるからだ。ユウマは、二人を手玉に取りながら、次の段階へと進む準備を着々と進めていた。

 アヤとルナの必死な訴えに、ユウマは満足げな表情を浮かべた。そして、ユウマは抱きついていたアヤをそのまま抱きかかえる。

「わぁっ!? え? な、なにぃ?」

 抱きかかえられたことで、先ほどの恐怖が蘇ったのか、アヤはビクッと身体を震わせた。ユウマは、そんなアヤを優しく抱きしめる。

「ごめんな。許してくれる?」

「う、うん。ユウマくんも……わたしを……許してくれるぅ?」

 アヤは、ユウマの頬に自分の頬を擦り寄せ、甘えながらも心配そうに再び確認してきた。

 アヤを抱きしめたまま、ユウマは彼女の耳元に口を寄せ、甘く囁いた。

「なぁ、アヤの部屋で二人で……どうかな? 続きする?」

 その言葉に、アヤの身体はびくりと震えた。先ほどの恐怖は、一瞬にして消え去る。

「……はぅ……す、するぅ……わたしの部屋、2階で……あっち!」

 アヤは、ユウマの胸に顔を埋めたまま、必死に指をさした。ルナは、二人のやり取りを少し残念そうに見つめていたが、どこか期待しているような表情を浮かべ、二人を見送ってくれた。

 ユウマは、アヤを抱きかかえたまま、床に放置されていたアヤのショーツに気づいた。彼はそれを拾い上げると、ポケットにこっそりとしまう。その様子を見たアヤは、恥ずかしさで顔を真っ赤に染め、ユウマの胸に顔を埋めた。

「はぅぅ……ありがと」

 アヤは、感謝の気持ちを囁きながら、ユウマの温かい腕の中で、再び彼にすべてを委ねた。

 アヤを抱きかかえたまま、ユウマはリビングを出て階段を上がった。二人の影が、壁に長く伸びていた。

「その服、可愛いな」

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